よもやま茶飯事

心に浮かんだことを書き綴ります

2022-01-01から1年間の記事一覧

徒然草・第12段 同じ心ならん人と

秋は人恋しい季節、第12段では兼好法師が人間関係について語ります。 第12段 同じ心ならん人と 同じ心ならん人と しめやかに物語して同じ心をもつ人と、しんみりと語り合い おかしき事も 世のはかなき事も楽しい事や、世のはかなき事などを うらなく言い慰(…

枕草子・第22段 生いさきなく、まめやかに

枕草子・第22段は女性のキャリアについて書かれています。清少納言は、親の勧めで結婚するより、一度、宮中で仕事をしてみるのも悪くないと語ります。 第22段 生いさきなく、まめやかに 生(お)い先さきなく まめやかに先の見込みもなく、生真面目に えせ …

徒然草・第11段 神無月のころ

兼好法師は山里にひっそりと暮らしている人を訪ねます。落ち着いた風情のある暮らしぶりに感心していると、残念な光景を目にします。 第11段 神無月のころ 神無月のころ 来栖野(くるすの)という所を過ぎて初冬の陰暦10月の頃、来栖野(※)という所を通って…

枕草子・第21段 清涼殿の丑寅の隅の 第4回 最終回

第4回・最終回は、前回に続き中宮・定子のお話の続きから始まります。村上天皇と宣耀殿の女御である藤原芳子とのエピソードです。村上天皇は一条天皇の祖父にあたり、藤原芳子は中宮・定子から見ると曽祖父の弟の娘にあたります。 清涼殿の丑寅の隅の (4/4…

枕草子・第21段 清涼殿の丑寅の隅の 第3回

第2回の段では、中宮・定子は一条天皇の御前で女房たちに対し、今すぐ思いつく和歌を書くように命じていました。その後、この第3回の段では、和歌の上の句を読み上げ、その続きを答えるようにという試験を始めます。清少納言たち女房は帝の御前ということ…

枕草子・第21段 清涼殿の丑寅の隅の 第2回

のどかな春の日、宮中には帝である一条天皇、后である中宮・定子とその兄、藤原伊周という「中の関白家」の主だったメンバーが顔を揃えています。 帝が昼の食事を済まされ、戻ってこられたのを見計らって、中宮・定子はそばに控える女房たちにある課題を与え…

枕草子・第21段 清涼殿の丑寅の隅の 第1回

この段の出来事は994年頃とされています。ちょうど清少納言が宮仕えを始めて1年経つかどうかという時期です。この時期、清少納言が仕えた中宮・定子の父、藤原道隆の「中の関白家」は全盛期を迎えつつあります。 この段はとても長いため、4回に分けてお届…

徒然草 第10段 家居のつきづきしく

徒然草・第10段は住まいと暮らしぶりについて書かれています。自然にあれこれ手を入れるのを諫めています。 第10段 家居のつきづきしく 家居(いえい)の つきづきしく あらまほしきこそ 住まいがその人にとって似つかわしくて、望ましいのは 仮の宿りとは思…

ガン保険に入りました

これまでガン保険も含めて医療保険は入る意味があまりないと思っていた。日本では公的医療保険がある程度のレベルで整備されているし、仮に自己負担額が重くなっても 高額療養費制度によって自己負担の上限が定められているから、あえて民間の保険で備える必…

読書メモ 『ヒトはなぜ「がん」になるのか』

人類にとっての最大の脅威は何だろう? 核戦争か、新型感染症か、それとも地球温暖化か、人によって答えは違うだろうが、間違いなく上位に入るのが「ガン」だろう ガンという病気は古代ローマ時代にすでに知られていた。それから2000年以上経過した今も恐れ…

枕草子・第11段~第20段

枕草子・第11段から20段にかけては、山は、市は、峰は、原は、淵は、海は、みささぎは、渡りは、たちは、家は、といったようにお馴染みの「〇〇は」で始まる短い段が続きます。いずれも和歌の歌枕として取り上げられていたものと思われます。 第11段 山は 山…

徒然草・第9段 女は髪のめでたからんこそ

女は髪のめでたからんこそ女は髪の美しいような人こそ 人の目たつべかめれ人は目を向けるもののようだ 人のほど 心映えなどは人柄や、気だてなどは もの言いたる気配にこそしゃべっている様子だけでも 物越しにも知らるれ物越しにも(※)様子はわかる ※ 平安…

枕草子・第10段 今内裏の東をば

今内裏(いまだいり)の東をば 北の陣と言う仮の皇居である一条大宮院(※)の東を、北の陣という ※999年に内裏が焼失、翌1000年に新しく内裏が完成するまでの間、一条大宮院が仮の皇居になります 梨の木のはるかに高きを梨の木がとても高いのを 「いく尋(ひ…

徒然草・第8段 世の人の心惑わす事

仏教が説く6つの感覚(六根)である眼、耳、鼻、舌、身、意のうち、この段では男性目線で、眼と鼻から女性に目がくらむ様を「心惑わす事」としています。 第8段 世の人の心惑わす事 世の人の心惑わす事世の人の心を惑わす事で 色欲にはしかず色欲に及ぶも…